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『勇者特急マイトガイン』(ゆうしゃとっきゅうマイトガイン)は、1993年(平成5年)1月30日から1994年(平成6年)1月22日まで名古屋テレビ・テレビ朝日系で毎週土曜日17:00 - 17:30に全47話が放送。サンライズ製作のSFロボットアニメ作品。およびその主役ロボットの名前。1990年代を代表するロボットアニメシリーズである「勇者シリーズ」の第4作。
本編終了後のストーリーを描いたラジオドラマ『嵐を呼ぶハネムーン』(文化放送)も制作され、1997年にCDにまとめられ発売された。
昭和125年……突然の石油枯渇から50年、世界は電気で走る鉄道社会となっていた。
鉄道王として世界の経済の中心を担う「旋風寺コンツェルン」の若き総帥「旋風寺舞人」は、父「旭」の遺志を継ぎ、超AIを搭載したロボットたちによる無国籍救助隊「勇者特急隊」を結成。
かつて東京湾と呼ばれた場所に築かれたヌーベルトキオシティにうごめく悪に対し、颯爽と戦いを挑んで行く
特徴
これまで監督を務めた谷田部勝義が、自ら降板し演出などで『勇者エクスカイザー』から製作に携わっていた高松信司に白羽の矢が立ったのがきっかけであった。
所謂「高松三部作」の一作目となる本作品では、前3作までとはまた異なったアプローチでの作品作りが試みられた。 トランスフォーマーからの流れである、『未知なる生命体が地球上の機械と融合する』というコンセプトを脱し、『地球人類が1から作り出した存在』へとシフトした初の作品である。
前作『伝説の勇者ダ・ガーン』では敵・味方含めたキャラクターの個性を重視したストーリー作りが試みられたが、本作品では本格的に推し進め、キャラクター全体の年齢を引き上げて「ライバルとの対決」や「ヒロインとの恋愛」などの要素を追加、作品モチーフとなった昭和期の日活や東映の青春映画の名場面を主体に、ロボットアニメの原点から、『映像』というものをはじめて作り出した原点の復帰を試みている。
また、シリーズで初めて「超AI」という設定を導入しており、そのコンセプトを後番組の『勇者警察ジェイデッカー』や『勇者王ガオガイガー』に繋げている。
本作品における敵勢力は『ダ・ガーン』における「敵機体の系統化」をさらに推し進め、組織が単一ではなく、異なる活動理念を持つ複数の組織が混同している。
ただし、こうした新要素の導入によってストーリー性が向上していった一方、その弊害としてトランスフォーマーや前作『ダ・ガーン』でも顕在化していた『ロボットキャラクターの没個性化』という問題点はさらに深刻なものとなった。特にダイバーズ・ボンバーズは、劇中描写においても団体活動が多く、シリーズ中でも個々のキャラクター描写が極めて少なくなっている。『ジェイデッカー』では、合体前のロボットたち単体での活躍が大幅に増えた。
ガインとブラックガインの対決、人造人間ユリウスなど、「心を持った機械」の苦悩を描く回が散見され、これはそのまま『ジェイデッカー』のメインテーマとして持ち越される。
過去作品からのオマージュ
また、主人公サイドにおけるキャラクターネームの元ネタが昭和30年代(1955年~1964年)に一世を風靡した日活や東映の各種青春映画(主には『渡り鳥』『旋風児』などの各種シリーズ)の出演者および周辺人物から取材されている事でも有名。番組タイトルのマイトガインも、日活のスターだった小林旭の主演映画『銀座旋風児』シリーズおよび小林の愛称であるマイトガイから来ている。
また、登場するメカやロボットのシルエットのみが映し出される本作品のパイロットフィルム版OPは、過去の特撮作品である『ウルトラセブン』のパロディそのものであったという逸話がある。
メタフィクション
本作品で特筆すべき点の一つとして、子供向け痛快ロボットアクションアニメであると同時に、メタフィクションという構造を隠し持っていることが挙げられる。例えば、ロボットの開発工場は青戸(スポンサーのタカラの所在地)にあったり、スケジュール化したパワーアップ(コンツェルン総帥である舞人が知らないうちに新型ロボットが造られている)や、年末商戦をメタ化したエピソード(クリスマスオペレーション)などが盛り込まれたりしている。さらには劇中の世界では旋風寺コンツェルンが「マイトガイン」のアニメ化を行って放映しているとされ(勿論操縦者が誰かは伏せて)、サリーがそのセルを塗るバイトをしている場面もある。最終回ではその最たるものとも言える意外な展開が用意されており、視聴者の間で物議をかもした。
作品に対する評価
三次元人、二次元人などの衝撃的な設定、多数勢力の存在、ネーミングやキャラクターの壮絶とも言える個性、石田敦子のデザインしたキャラクターなどの要素により、それまで対象としてきた幼年層に加え、さらに上の年代のファンの支持を獲得することに成功した。
後年制作された新世紀勇者大戦においても参戦作品の1つに数えられたり、タカラ(現・タカラトミー)から「超勇者復古列伝」の1つとして、一部仕様変更がなされたグレートマイトガインの復刻版が発売されるなど、放映から10年以上が経った今なお、勇者シリーズの中でも特に人気の高い作品の一つとして数えられている。
登場人物
主人公と仲間
旋風寺舞人(せんぷうじ まいと) (声:檜山修之)
本作品の主人公。若年にして旋風寺コンツェルンの総帥を務める。『嵐を呼ぶ旋風児』など数々のキャッチフレーズを持つ。大富豪にして正義感。何をやってもカッコよく決めてしまうイカしたヒーローだが、好きな女の子に対してはシャイなところもある。両親を謎の事故で亡くし、父の遺志を受け継いで『勇者特急隊』を作り上げた。執事の青木桂一郎や使用人たちと共に生活している。また、名乗りや叫びを多用する熱い勇者。ただ、屈託無くきつい言葉をはく事がある。幼い頃から英才教育を受けており、頭脳明晰、スポーツ万能なだけでなく、浜田と同等の画力や宝くじの1等を当てるなど、非の打ち所が無い。ただし強敵相手に戦力の分散を図ってガインに咎められる等、戦術的な失敗はやや目立つ。
苗字の「旋風寺」は「せんぷうじ」と発音するが、声優の檜山は、最初どう発音するのかわからなかった。「自分で自分の名前を言うシーンはほとんどないだろう」と高を括っていたが、舞人が毎回のように名乗りを上げる事を知って慌てたという。
旋風寺コンツェルンは舞人によって、祖父・裕次郎の「旋風寺鉄道」と父・旭の「旋風寺流通グループ」が合併し発足させた企業グループ。舞人が社長に就任してからは前年比200%という凄まじい業績の伸びを誇る。
戦闘時の衣装は決まっているが、私服が毎週違う。
15歳。昭和109年8月24日生まれ(乙女座)、身長160cm、体重50kg、血液型はO型。
初期の設定では年齢は20歳とされていた。
吉永サリー(よしなが さりー) (声:矢島晶子)
本作品のヒロイン。キューポラのある街に住み、入院中の父親(声:長島雄一)に代わってアルバイトで家計を支えている。また、言いたい事を素直と言い切ってしまう、正直な性格。父が入院した結果、家計を支え、父が退院して家計が落ち着いた終盤になる頃でもマイトステーション内でコーヒーを入れて配るシーンでつい値段を言ってしまった程。舞人と運命的な出会いをし、惹かれ合って行く。事件が発生する度に、巻き込まれる不幸な一面もある。家族構成は弟のテツヤ(声:天野由梨)と父。最終話では彼女の意外な力が明らかになり、舞人にとってまさに「勝利の女神」となった。
名前の元ネタは吉永小百合から。また、企画当初の初期設定では魔法少女として設定されていたため、その名残として魔法使いサリーからも名前がとられた。
弟・テツヤの名前は渡哲也からとられている。
14歳。昭和110年8月9日生まれ(獅子座)、身長154cm、体重48kg、血液型はA型。
浜田満彦(はまだ みつひこ) (声:菊池正美)
舞人の幼馴染で親友。メカに強いことから勇者特急隊の開発部門にも協力している。ボンバーズのアニマルモードを考案したのは彼であり、また各ロボットの性格設定やデザインにも彼が関わっている。特技・趣味は漫画を描く事で、将来は漫画家になりたいと考えているが、腕っ節は弱く喧嘩はからっきし。代表作は『銀河の用心棒ナイスガイン』で、CD『勇者特急マイトガイン 歌のアルバム』のジャケットをナイスガインが飾るほど。5体連結を可能にしたり、マイトカイザーやグレートマイトガインへ乗って舞人と共闘したりと活躍は多い。
名前の元ネタは吉永の共演者として日活作品を彩った浜田光夫から。
15歳。昭和109年8月10日生まれ(獅子座)、身長158cm、体重60kg、血液型はB型。